はちみつと焼酎

BTS 방탄소년단/SUGA. 日本語訳など

JIMINの停滞と充実・雑念の消し方・メンバーとファンとの関係 VOGUE/GQ Koreaインタビュー

JIMINを幸せにするものについて/VOGUE

一度目と耳に入れると忘れられないJIMINを幸せにするものたち。

   

「最高になるより、唯一の存在でありたい」という言葉は、大衆芸術家のクリシェだ。一度目と耳に入れると忘れられないJIMINのキャラクターは、そのような意味で特別だ。KーPOPボーイグループのダンスのほとんどがヒップホップとストリートダンスの集合から誕生するとすれば、彼はここに現代舞踊の柔軟さを加える。女性ボーカルも消化しにくいJIMINの高い音域帯は、BTSサウンドを豊かにする武器だ。

パワフルなヒップホップを基盤にしたBTSが、世相批判から青春、愛、実存、日常の肯定を通じた希望と和合などへとテーマを拡張する過程で、ジャンルを問わないJIMINの大胆な感情表現が大きな役割を果たしたのはもちろんだ。アイドルの生命力が、大衆の若い血を熱くする情熱から出てくるなら、それへの愛情を熱狂として熟成させるには、依然として叙情性が必要だ。

笑いながら冗談を言うときさえ、少しは夢を見ているかのような彼の話し方と表情がファンの胸に呼び起こすノスタルジアを多分JIMIN自身は理解できないだろう。世の中には、そのような説明のできないことを持って生まれた人々がいる。スターの座が似合う人、舞台が必要な人、哀れみと羨望を同時に呼び起こす魅惑的な存在が……。

 

<VOGUE>の撮影でJIMINは最初の衣装に強烈なピンクスーツを選んだ。私たちと話し合う時は恥ずかしがるが、舞台に立った無慈悲なほど大胆なJIMINらしい選択だ。「僕は単色のさっぱりした服が好きなんですが、今回は挑戦してみました。面白かったです。消化するのは難しかったですが(笑)。僕は服が好きだけど、ファンの方々にお見せする楽しさでショッピングするんです。でも最近は着て見せるものがないので運動服しか買いません」。

 

記録だけを見ると、BTSのこの2年は華やかだった。新曲の相次ぐ成功で「アメリカンミュージックアワード」大賞まで受賞した。しかし逆説的にもJIMINはその時間が停滞期だと感じた。絶頂の舞台を経験して迎えたパンデミックと当てもなく待ちわびることはBTSとARMYのどちらにも苦痛だった。<VOGUE>がBTSに会ったのは、彼らの対面コンサートの知らせに世間が騒がしくなった時だ。ファンだけでなく、経済、社会など各分野の専門家たちも、BTSコンサートを孤立の時代を終焉する象徴として受け入れた。メンバーたちも期待の分だけ心配も大きかった。

 

「2年という時間は思ったより長かったです。長生きしたわけではありませんが、僕がしてきたのはこれ(舞台)だけでした。ただそれだけを上手になりたくて一生懸命やってきたのに、その仕事ができなくなったので、若い僕が言うことは慎重になりますが、僕が生きて来た日々が否定されるようで悲しかったです。言葉どおりの停滞期でした。観客のフィードバックがないから、一生懸命やると言っても、何か曖昧で全部リハーサルのような感じ。現実感がなかったです。最近、オンラインコンサートをしながら『これでいいのかな?』『このままではだめだ』と思いました。『これは僕たちが追求していた舞台なのかな?』コンサートを練習とは思っていませんが、直接ぶつかりながら答えを探さなければならないようです」

 

こうした悩みは現在、彼らに向けられる「次は何か」という質問にも接している。彼らの音楽はヒップホップを基盤にエレクトロニック、ディスコ、ポップスまで多様に変化してきた。「Dynamite」「Butter」「Permission to Dance」につながる最近の作品は、彼らの大衆性がどこまで拡張できるかを見ようとする極端な実験のようでもあった。初期の荒々しく自由奔放なカラーを愛したファンは、グローバルな注目度とそれに伴う責任感が、メッセージの限界をもたらすのではないかと憂慮する。「新しい何かを探すべきか、これまでやってきたことを再整備すべきか。どんな音楽、スタイル、踊りを見せるべきか、様々な悩みが入り混じって解決しなければならないことが多いです。またこういう悩みが増えて楽しいです」。

 

ボーカルとしてもJIMINは自らに宿題を与えた。「Serendipity」の柔らかいバラードの歌い方や「Filter」の夢幻的ファルセット,最近のポップ・ナンバーの清涼な高音まで,彼はボーカルとしてしばしば変化を試みた。歌手にとって歌い方を変えるというのは、指紋を変えるのと同じことだ。その容易でないことを何度も経験したにもかかわらず、彼はさらなる変化を渇望する。彼にボーカルとして最も愛着のある曲を聞いた時だ。「僕のボーカルに満足することは難しいです。テクニックが多く入った曲は僕も好きなんですが、コントロールが難しく、ライブの時に苦しいこともあって方法を探しています。基礎がしっかりしていないのに、個性から見いだしたわけですね。それで、元に戻っています。淡白になろうとして。その過程が大変でありながらも面白いんですが、末っ子(ジョングク)がメインボーカルとしてよくやってくれていますが、このような話を交わしながら一緒に悩んでくれます。そのような会話と悩みが幸せです」。

 

BTSの成功を分析し、計量化しようとする試みはたくさんあった。しかし、公式を立てたとしても適用は難しい点がこのようなものだ。BTSメンバーの間には仲の良さ以上の何かがある。BTSの公式映像の中には、舞台の動線問題でメンバー同士が争って討論し、和解する場面や、練習室で仲間が満足するまで息を合わせへとへとになる場面がある。彼らは関係のために結果を放棄することも、目的のために関係を犠牲にすることもない。刺激を交わしながら一緒に成長していくという合意、全て同じところを見ているという信頼が自然に働く関係だ。「踊り、歌、パフォーマンス、すべての面でお互いに影響を受けます。『この人、いいね。僕もああやってみよう』って思います。トラブルがある時は、『なんでチームにいるんだろう?何のためにチームになったんだ?』と考えると気持ちが新たになります。僕たちも最初は大変でした。けんかしたりして。僕たちにとって初めての社会生活でしょう。でも今はメンバーがいて良かったと思います」。

 

成功を誇示するセレブ文化のない韓国でスーパースターとして生きるということは、他人と共有できない悩みが増えるという意味だ。「まだ若いのでメンバーたちを除いた友達に正直に話すのは難しいと思います。そんな僕の姿は飾りもののようで、イマイチな時も多いんです。メンバーと話す時は正直でいられていいんですよ」。

 

インタビュー中に彼はよく「幸せだ」「いいね」「よかった」と言っていた。BTSの時計が進まない間、日常のパク・ジミンはむしろ充実した時間を過ごした痕跡だ。

「僕は何が好きなのか、何が嫌いなのか、好みが何なのか、自分自身について考えました。たくさん見回って多くのことを感じました。最近は『とても』大丈夫です。幸せでいてもいいんだって」。自分について新たに発見したのは何かと尋ねると、彼はふざけた笑みを浮かべた。「とても怠け者だね!シャワーするのも面倒で、服を一枚脱いで30分歩き回って、また一枚脱ぐんです。ハハ」。

 

スーパースターへと跳躍する過程で、彼には「歌手として完璧になりたいこととは別に、本当にしたいことは何か」と悩んだことがあった。最近、彼は、何かを捕まえる代わりに空けておくことに気楽さを見つけたようだ。「その時は趣味がなく、舞台から降りるとつらいからだったと思います。でも今は、そういうのが必要ないと思います。毎日、有酸素運動をして、友達に会って、その程度で満足して暮らしています。最近ランニングをするんですよ。最初は2.5キロだけ走っても死にそうだったんですが、やってみると8キロまで走るようになりました。何も考えずに風を受けながら走れるというのが好きでランニングに魅了されました。以前は一人でいると、色々考えちゃうので怖くて嫌でした。ところが今は一人の時間が必要だと感じ、ランニングが頭を空にするのに役立ちます」。

 

2022年1月31日(現地時間)、BTSは再びグラミーに挑戦する。2年連続で「ベストポップデュオ/グループパフォーマンス」候補に上がったのだ。昨年、パンデミックのためにオンラインでパフォーマンスを置き換え、ファンは受賞不発で残念がった。「グラミー賞は僕たちが想像できるものではありませんでした。それなのにまさか候補者になるなんて!せっかくなら受賞してファンが喜んでくれれば良いんですが。でも、僕は候補者であることがうれしいです。できれば今回は直接行って声を聞かせてあげたいです」。

 

BTSがより多くの部門でノミネートされなかったという理由で、グラミー賞の公正性を批判する声も高いが、一方でそれは、BTSが書き込んでいく伝説がまだ残っているという嬉しいニュースでもある。BTSが世界の舞台で人種主義、エイジズム、文化的スノビズムを一つずつ撤廃していく姿を見守ったファンは、どうせそれがいつか起こると信じている。BTSにはこれ以上のお墨付きは必要ないが、グラミー賞は権威の正当性を証明するために、BTSが必要だという事実も。

(文・イ·スクミョン

JIMIN「公演は単純にパフォーマンスを見せるだけではありません」/GQ

いつも夢を見て、夢に向かって走る。だから昨日より、もっとはっきりと輝くJIMINの今日。

GQ ファンイベント「2021BTSフェスタ」の「ARMY万物商店」コンテンツで自分のクセを聞いたら「雑念」と答えました。そして趣味についての質問には「横になっている」と言ったんですが少し興味深かったです。「横になって雑念を抱いて空想するのに、完璧な組み合わせにならざるを得ないでしょう。このごろもそのように考えが絶えないんですか。

JM  少し変わりました。昔から物静かさというか、一人の時間を水が流れるように自然に過ごせたらと思っていたんですが、ある程度そうなりました。何の考えもなく一人で過ごす時間を楽しんでいます。

GQ どうやるんですか?何かきっかけがありましたか。

JM 体を使って、汗を流すのがすごく好きなんです。最近ランニングにはまりました。夜の時間に主に走ったりします。涼しい風に吹かれながら草の香りを嗅ぎながら走っている間にはあらゆる雑念が吹っ飛びます。

GQ 昨年の夏、SNSで「美しい風景を見ながら走り、汗を流すことが私に多くの変化を与えたようです。考えることも少なくなり、肯定的な姿に変わりました」というメッセージを伝えました。

JM 覚えてます。その頃走る楽しさが分かるようになりました。一生懸命走って止まった後は、息を整えて歌を聴きます。10分でも30分でも。そして、また走って家に戻り、シャワーを浴びて寝ます。これが習慣のようになって、寝る前に走ってこそ、一日をしっかり終えられると思います。昨日ですか?もちろん走りましたよ。

GQ 日常も内面も、健康で生き生きと維持する方法が見つかったという話に聞こえますね。また、「ARMY万物商店」でバランスよく頑丈な体を作るためにクロスフィットに挑戦したことも明らかにしました。自然にダンスで変わった部分もありますか?

JM クロスフィットをして有酸素運動に集中していますが、確かに体力がつきました。そしてダンスをする時、前より安定感があります。コアに力が出来てきたのか、体の重心がよく取れているのを感じます。

 

GQ 先ほど空想の話が出ていましたが、BTSの成果と記録を見ると、こんな風に思います。過去には漠然とした夢やでたらめな想像だったとしても、時間が経って一つ一つ現実化した瞬間を多く経験したのではないか、それはどんな気持ちだろうかと。

JM 改めて考えても信じられないことが本当に多いです。コンサート会場の規模がますます大きくなったのも、海外のファンが韓国語で歌を一緒に歌ってくれたのもそうで、舞台で空中を歩き回った記憶も生々しく覚えています。個人的に大きな感動を感じた瞬間もあります。舞台に立っているとき、思ったより観客の顔がよく目に入るんです。最初は表情が良くないように見えた方が、公演が終わる頃に笑っていらっしゃるのを見ると、身震いがわいてきます。本当に感動的です。こういう経験が、舞台をしたくさせる原動力にもなります。

GQ そんなに信じられない瞬間に何度か向き合いながら自ら悟ったことがありますか。

JM 自身が描いた夢に近づいたり、それを叶えたからって止まってはいけません。もし、私たちがオリンピック体操競技場で初めて公演したとき、「もういいや」と満足していたら、ここまで来られなかったでしょう。やりたいことをもっとたくさん見せたいという欲が絶えずあるので、少しずつ変化を作って発展することができたと思います。

GQ 現在欲張ったり、上手になりたいことは何ですか。

JM 抽象的なことより具体的な目標を立てている方ですが、最近はあまり深く考えていません。状況がいつどのように変わるか分からないから。まず、2年ぶりに行うオフラインコンサートをしっかり準備するのが一番重要です。

GQ 前のインタビューを見ると、JIMINさんは公演することを純粋に愛する人のように感じます。そのような点で、思う存分舞台に立つことができなかった2年間、「公演」という単語が与える感情の振幅や意味が、さらに大きくなったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

JM 意味がより付与されたというよりは、恋しさが大きくなりました。

GQ どんな部分が特に懐かしいですか?

JM 公演というと「交感」が一番先に思い浮かびます。公演は単なるパフォーマンスではありません。言葉で表現できない広範囲の感情と雰囲気を私だけでなく、観客の皆さん、スタッフの皆さん一緒に共有するんですよ。それがすごく不思議です。このような交感がしばらくできなかったので、久しぶりにするオフライン公演に対する期待が大きくて、舞台に立った時、どんな感じがするのかとても気になります。

GQ どんな服を着たかによって同じ曲も違うように聞こえますよね?こういう話をしたことがあるんですが、今日グラビアの衣装のうち一つをステージで着るとしたらどんなスタイルの曲に合うと思いますか?

JM 今着ているすっきりとしたブラックシャツとパンツを見てすぐに「BlackSwan」を思い出しました。それなりに挑戦的だったピンクの衣装は「Dynamite」や「Filter」に挑戦できるんじゃないかと思います。

 

GQ BTSの歌で自分の話をミュージカルにするとしたら、オープニング場面にどんな歌を選曲したいですか。

JM 当然「NoMoreDream」です。私たちのデビュー曲だから。ファンの方々も共感してくださると思います。

GQ デビュー当時を思い浮かべると、今とは違うでしょう。その時原動力と言えるものは何でしたか?

JM 当然メンバーたち、そして夢だったと思います。今のように大きな注目を集めたり、ファンの方々が多かったわけではないので、この仕事をしたい、しなければならない、それ一つでメンバーたちと団結しました。どう聞こえるか分かりませんが、JIMINさんのソロ曲「Serendipity」を聞いて慰めと力を得るという人が僕の周りに多いです。誰かが「塗り薬のような歌」と言っていました。

JM とてもありがたい言葉ですね。

GQ このように自分が世に出した結果が善良な影響力を発揮するという事実が本人の人生にどのような影響を及ぼすのか話してもらえますか。

JM 考えて、話し、行動するほとんどすべての部分に影響を受けます。もちろんいい影響です。僕の意見を出す時、もう一度考えたり、ファンの方々に聞いた話の中で良かったものは、周りの人と共有したりします。また、国連の演説を自分で準備しながら、環境問題についてより深く考えることができました。私より幼いファンの方が環境問題に思ったより多くの関心を持っているということに刺激を受けました。私は普段から環境保護のために何をしているのか、分別はきちんとしているのか、自らを省みるきっかけになりました。

GQ ほかの時よりも、誰かの一言が大きな力になったりする時期じゃないですか。人々にどんな話をしたいですか。

JM お役に立つかどうか分かりませんが、どこにいても何であっても皆さんが一生懸命努力しているという事実を世の中がいつか分かってくれるという、そんな話をしたいです。

GQ 温もりのある言葉ですね。

JM こういう話は難しいです。

GQ きっとご自分がその言葉の意味をよく分かる人なのでしょう。例えばJIMINさんのソロ曲が、グローバルな主要音源プラットフォームでセンセーショナルな記録を達成したというニュースが続いたんです。こうした成果についてどう思うのか、どう受け止めているのかも気になります。

JM 言葉通りに受け入れたらだめだと思います。うぬぼれそうだから。私はまだまだです。「もっと頑張ります」と答えることが正しいと思います。

 

GQ 曲作業は続けてやっていますか。

JM 日常や身近な人との会話からインスピレーションを得ているのですが、しばらく孤立していたせいで、作業ができませんでした。最近ジョングクにボーカルコーチングを受けながら色々やってます。

GQ これから披露する曲のヒントを得ることが出来るかと思って、聞いてみます。最近JIMINさんの世界は何で満たされていますか?

JM うーん、抽象的なものが多いと思います。言うなら多くの人々の関心事である関係などが一体何なのか気になって覗いてみたいです。こういうテーマで話すことも好きです。

GQ ダンスはどうですか。以前のインタビューで「ダンスは私だけの世界であり、私だけの空間」だと話したりもしましたが、自分にとってダンスとはどんな存在なのかよく分かっていますか?

JMは、「僕だけの世界」という言葉が本当に合ってます。ダンスを初めて習ったときのように、相変わらず踊っている間は何も考えずに幸せに自由に動いているんだな、そんなこともあるんだなと感じます。

GQ 最近、いつそんな気分を満喫しましたか?

JM、数日前に終えたオンラインコンサートのリハーサルをした時です。久しぶりにメンバーたちと汗を流しながらダンスをするんですが、とても幸せだと感じました。

GQ ところで髪を長く伸ばしましたね。

JM やったことがないことがするのが好きで、新しい姿をお見せしたくて伸ばし始めました。挑戦というわけです。

GQ その挑戦成功しましたね。よく似合ってますよ。

JM 耳に髪の毛が入るのが気になりますが、それでも良い点が多いようです。サラサラした感じも気持ちいいし、手で頭を頻繁に撫でるクセがありますが、そのたびに前よりもっと楽です。」

GQ それ専売特許ですよね?JIMINと言えば、舞台で髪をなでる姿が欠かせませんでした。

JM ハハ。これからもっとお見せできると思いますよ。

Feature Editor
Kim Young Jae