はちみつと焼酎

BTS 방탄소년단/SUGA. 日本語訳など

真のプロアイドル、BTSのJ-HOPE/BIGISSUE Korea コラム訳

BIGISSUE KOREAの連載コラム「人生はアイドルだ」が面白いので、ピックアップして訳します。Papagoで下訳してその後整えてます。
筆者はKPOPコラムニストのチェ・イサクさん。チェさんの【後記】の訳はこちら

 

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真のプロアイドル、BTSのJ-HOPE

#J-HOPEの反転の魅力

アイドル世界では舞台の上と下のドラマチックな「反転の眼差し」が大きな魅力の一つに挙げられる。 舞台を丸ごとかみ砕くような猛獣の目をして、公演が終わると「おとなしい羊」にモードが変わるのが一般的な反転の眼差しのイメージだ。

BTSのJ-HOPEのモードは反対だ。 舞台の上ではウォーミングアップ中の有段者のように余裕の表情をするが、練習室ではBTSの振付チーム長として鷹のように目を開け、手と口でカウントを取りパフォーマンスのディテールを引き締める。

「振り付けチーム長」は練習生時代のニックネームのようにつけられた肩書きだが、BTSの舞台スケールが国内の音楽放送レベルから世界中のスタジアム規模に拡大し、J-HOPEの役割が本物になった。 パフォーマンスの構成やモニタリングだけでなく、公演スタッフと代表でコミュニケーションをとり、舞台の複雑な動線や注意事項をまず熟知し、メンバーに説明する。 ワールドツアー中のメンバーの体の調子をチェックし、周りを励まして支え、エネルギーを引き出すこともある。

J-HOPEはプロだ。 彼は、一度の公演のために、どれほど多くの人々の議論と合意が必要なのか、BTSの仕事がどのような限界と試行錯誤の中で設計されたのかを知っている。 彼自身が、このすべての複雑な過程の中心にいるからだ。 そのため、振り付けチーム長のJ-HOPEは、いつもきちんとした服装で出勤し、同僚らに笑いながら挨拶をする。 一歩間違うだけでも崖に落ちる危険性と不確実性を持っているKPOP産業で、J-HOPEのプロ精神はそれ自体が仕事の安全性につながる。

#チーム長J-HOPE

必然的にJ-HOPEはBTS以上のBTSを見る広い視野を持つようになった。 BTSのメンバーが自然の中で日常を送るリアリティ番組「IN THE SOOP」BTS編を見ると理解することができる。

J-HOPEは食事の時に席にないメンバーを取りまとめ、運動場のように広い庭を複数回行き来しながら皆を一堂に集める。 編集ポイントを気にしながら真夏の真昼に屋外で水ロケットを作って撃ち、普段は小食なのに、放送では食事の後クロッフルを何枚も焼く。 それと気づかれずに場を整えて、一人のメンバーのそばに近付いて愉快に声をかける。 彼の口はずっと「おいしい」、「よくやった」、「良い」、「はい」、「そうそう」のような肯定の表現があふれ出る。 BTSの所属事務所の従業員は、「させなくても仕事をさっと上手くやる」という意味で「J-HOPEがいる」という表現を使うという。

J-HOPEは、広い視野でチームのバランスを取りながら、全員がプロセスに参加できるようにする。ステージでも日常でも、彼はチームリーダーの役目を果たす。

チームリーダーは何の役目を果たすか? 社会生活の中で私が気づいたのは、チーム長は「ビーズを通す」役割をする人だ。(しかし、現実には、ビーズを壊すチーム長がもっと多いようだ)。

J-HOPEはBTSという宝物を完成させるビーズを通す存在だ。 リーダーはRMだが、組織の成功のためには、リーダーを完全に支持し、自発的に責任を分かち合って、メンバーとまんべんなくコミュニケーションをとり、感情的な連帯を深め、最後まで仕事をやり遂げる能力を持つアシスタントの存在が重要だ。

BTSがデビュー8周年を迎えた今もしっかりとしたチームワークを誇ることができる理由は、前から引っ張り、後ろから押し、真ん中で支えるJ-HOPEがいるからだろう。

#スーパースターJ-HOPE

ステージ上のJ-HOPEは、汗をかくことなく、対決相手が逃げ出すまで追い詰めるバトル漫画のラスボスのように、隙がない。 いつもその上がないかのように完全に見えるが、後に目撃する時は、必ずさらに完璧になっている。

20年間アイドルオタクとしてあらゆる大きな会場に通った私に、最も記憶に残る舞台を一つ挙げろと言うなら、ためらうことなく2019年BTSコンサートのJ-HOPEの自作曲「Just Dance」のソロステージを選ぶ。ドラマチックな演出をほぼ排除して、アドリブにほぼ全てを任せる構成にも関わらず、巨大なチャムシル総合運動場主競技場の舞台をいっぱいに満たすオーラを見せたからだ。

激しく汗を流した時間への信頼からにじみ出る、ゆったりとしたジェスチャー、素直に出てくる満足感を見て「スーパースター」という言葉は、J-HOPEのために生まれたのだろうと思った。

J-HOPEの音楽は軽快だ。 彼が肯定的なマインドを持っているからだけではない。 J-HOPEの音楽には後悔がない。

故郷の光州で踊り始め、BTSになって、血と汗を流して成功を勝ち取った自分に対する信頼と肯定、そして終わらない夢と努力を描く。 彼の自信に満ちた声は、目をそらしていた自分自身に対する信頼と愛を呼び覚ます。 だから歌のトーンと関係なく軽快に感じられる。

J-HOPEはいつも「私は皆さんのHope、皆さんは私のHope、私はJ-Hope」と自己紹介をする。 そして、その「hope(希望)」が具体的に何かを見せ続けてくれる。

時には舞台の上で、時にはコンサートのリハーサル中の練習室で、時には水ロケットを打ち上げる森の中で、そして私の心の中にJ-HOPEの希望を見つける。

J-HOPEがいるところに必ず希望がある。