はちみつと焼酎

BTS 방탄소년단/SUGA. 日本語訳など

TIME誌のD-2インタビュー(2020)/日本語訳

ここにアーカイブで置いておくと便利だな…と思い、過去記事もちょっとずつ訳します。time.com

 

 

BTSのSUGA、D-2でのAgust Dとしての新しいソロ・ミックステープを振り返る

BY RAISA BRUNER  MAY 22, 2020

 

この4年で、韓国のスター、ミン・ユンギにとって多くのことが変わった。彼は多くのファンにK-POPグループBTSのアイドル、SUGAとして知られ、またラップ・アーティストのAgust Dとしても知られている。2016年、BTSK-POP界の新進7人組で、現在知られているような記録的なプロジェクトをリリースし始めたばかりで、スーパースターダムに向かって前進していた。それはミンが初のソロ・ミックステープ『Agust D』をリリースした年でもあり、その驚くほど生々しく正直なトラック群は、メンタルヘルスにおけるの悪魔と向き合い、生々しいヒップホップ・ビートに乗せてラップの威力を見せつけていた。

あれから4年、彼はまたもやサプライズで2作目のソロミックステープを仕掛けてきた。ソーシャルメディア上で1週間にわたって暗号のようなティーザー映像が公開された後、5月22日にソロ2作目となるミックステープ『D-2』をリリースしたのだ。 世界中が(コロナで)おかしな時代だが、K-POP業界と世界中のパフォーマーも例外ではない。今、BTSは2月にリリースされた『Map of the Soul: 7』(今週末にはニュージャージーメットライフ・スタジアムで公演が予定されていた)の収穫を得て、勝利のワールドツアーの真っ最中であるはずだった。その代わりに、SUGAと彼の6人のグループメイトは、私たちの多くと同じようにひとつの場所に留まっている。おそらく彼らのキャリアの中で最も長い間。

IMEは『D-2』のリリースを前にSUGAと連絡を取り、"Moonlight "の内省的な歌詞からRMがアシストした "Strange "の批評的な目線まで、彼の新作の複雑なテーマとインスピレーションについて話し合った。彼の言葉を英語に翻訳すると、公の場での自分の存在を常に強く意識し、過剰な説明を避け、その代わりに作品に語らせてきたアーティストの一面を垣間見ることができる。『TIME』誌に語った彼のモットー、"What's good is good "は、謙虚で気さくなスターでありながら、じっくりと耳を傾ければ多くのことを語るという、彼の人物像をよく表している。

BTSのメンバーでソロ・プロジェクトを発表するのは彼だけではない。RMとJ-HOPEもそれぞれのステートメントを発表している。しかし、ソロ活動するときに分身を作るのは彼だけだ。「より生々しい自分を見せることができるんだ。新しいことに挑戦することにこだわるよりも、自分が作りたい音楽を作ったということなんだ」。D-2がリリースされる前から、ファンは彼のプロジェクトがソーシャルメディアでトレンドになっていることを確認していた。それこそBTSの物語であり、Agust Dはーいつものように静かにー避けようもなくその中に巻き込まれている。

TIME:あなたはBTSの一員として7年を過ごし、最後のソロ・ミックステープは2016年にリリースされました。今回のミックステープ、特に1曲目の "Moonlight "では、時間、変化、成長があなたの頭を占めているようです。この数年を振り返って、あなたにとって何が変わりましたか?

ミン:僕の人生は変わらないです。仕事のやり方も日々のパターンもあまり変わっていない。(変わったのは)おそらく音楽業界における僕のポジションでしょうか。ミュージシャンの立場から言えば、BTSのアルバムや他の外部作品でかなり良い結果を残せたことが変化かもしれません。個人的には、2016年と比べてより成熟しました。

「Daechwita」のような曲には、パンソリの語りやケンガリのパーカッションを使い、歌詞にも音楽形式にも韓国の伝統が盛り込まれています。韓国の音楽の影響を音楽に取り入れ続けることが、あなたにとって重要なのはなぜですか?

この曲の制作に取りかかったとき、すでに「大吹打」というテーマが頭にあったので、本物の「大吹打」の音をサンプリングしました。最初に考えたのは、国王が儀式で歩くときに流れる音楽をサンプリングしたいということだったので、当然、韓国的な要素はトラックにもミュージックビデオにも欠かせない要素になりました。

今年、あなたは様々なアーティストとコラボしてきました。Halseyのアルバムに参加したり、IUとニューシングルを出したり、そして今、MAX、NiiHWa、キム・ジョンワン、RMのような声を自分のプロジェクトに取り入れています。コラボレーションを成功させる秘訣は何ですか?

みんなが僕の音楽について良いことを言ってくれたことに感謝していますし、特にNELLのキム・ジョンワンさんは、2016年の僕の最初のミックステープを聴いて楽しかったと言ってくれました。僕の仕事哲学は「良いものは良い」なので、各人の基準に合わせるのは得意だと思います。

ソロラッパーのAgust DとBTSメンバーのSUGAの違いは?変わらないものは?

(Agust Dとの)違いは、僕がオープンに表現できることが多くなり、より生々しい一面を見せることができるようになったこと。似ているのは、どちらも夢と希望を歌っていること。

「Strange」では、社会のある側面に対する懸念や、異なる意見を持つことから来る孤独感を表現していますね。あなたのような公人が規範に異議を唱え、私たちの生き方に疑問を投げかけることは重要だと思いますか?

僕はただクエスチョンマークを投げかけただけなんです。僕の個人的な意見としては、他人に影響力を持つような人は、自分の偏った意見を声高に言うことに慎重になった方が良い場合が多いですね。

トラップ、ヒップホップ、ロック、ポップ、R&Bのすべてがこのミックステープに登場し、しばしば同じ曲の中に入っています。このようなスタイルのミックスはBTSの特徴であり、あなたの最初のミックステープにもありました。また、世界的なポップ・シーンでは普通のことになっています。プロデューサーとして、このミックステープでどのように革新や新しい試みをしましたか?

新しいことに挑戦することにこだわるというよりは、自分が作りたい音楽を作ったという感じです。ジャンルやクロスオーバーにはあまりこだわらないんです。いいものはいいし、それを判断するのはリスナーです。僕は自分のやりたいことをやるだけ。

このプロジェクトや制作の経験、そしてこの春の予期せぬ変化への対応について、リスナーに知っておいてほしいことはありますか?

物事が意図しない方向に進んだとしても、またやり直せばいいのだから大丈夫だと知っておいて下さい。落ち着いて、次善の策を取り、前進するんです。