はちみつと焼酎

BTS 방탄소년단/SUGA. 日本語訳など

いまの最善の答 / Butter記者会見 抜粋訳

honeysoju7.hatenablog.com

このコンテンツを書きながら、「ほかにも何かヒントがあるかなあ」と思いながらButterリリース時にソウルで開かれたグローバル記者会見を見直しました。

公式チャンネルではアップされていない会見後半、韓国の記者との現場での一問一答のところが興味深かったので、一部訳してみます。(タイトルのところのリンクから動画の該当場所に飛びます)

 

youtu.be


Q:母国語でない英語での制作に参加した難しさ、参加した理由は

RM:曲をもらったときに、数多くのブラインドを経て選ばれたもので、完成度も高くよくできていましたが、ラップ部分は合わないところが少しあったので、僕たちのスタイルに合わせようと参加しました。英語だから僕がやったのではありません。JHもSGも参加して、運良く僕がが参加して修正しました。
SG:今回参加しました。いつも競争があります。英語で挑戦しましたが、すぐに落選しました
JH:血も涙もありません
SG:すぐに出してすぐに落ちました(笑)

Dynamiteは歌詞含め参加していなかったところ、今回は参加したのもすごく意味があったんじゃないかな、と思います。結果、 Dynamiteに比べてラップ3人のパートが生きている!

最初にむかつかせる顔でSUGAが「Hate Us~」と煽り、ARMYの人文字を背にRMが「僕たちの後ろにはARMYがいる Let's Go!」と口火を切り、我らがダンス隊長・J-hopeが「僕たちは止められない」とみんなを率いていく…。最高です!!!

あとこれは全くの想像(怒らないで)。

 

Q:KpopらしさやBTSらしさについて

RM:音楽だけでなく芸術の創作なかにいるときは(当事者は)よく分からないものです。僕たちはいま(デビュー)8年目で、活動のまっただなかですし、グラミーなど、課題に挑戦している最中なので分からないことがあります。KPOPや米国市場についてよく聞かれますが、K-POPは音楽のジャンルというより産業のようなカテゴリーに拡大されたんじゃないかと思います。自分たちがK-POPに入るのかどうかについてはお話できませんが、僕たちがBTSとして最善をつくした後に、記者や評論家の方が評価していただくものだと思います。
僕が参加したパートはJ-hopeとやりとりするところや、SUGAとの部分の半分ほどに参加して修正したと思ってもらえればいいです。

 K-popらしさやBTSらしさ。(いまは目立たないけれど)英語で歌い、米市場を狙うことに関して私たちが思う以上に韓国では厳しい目が実はあるのかなあと思います。


Q:最近のメンバー間での話題は

 

JM:一番の話題は8周年関連の話をしました。6カ月ぐらいずっとチームについて悩み、僕たちがどんな風にしないといけないか、またはファンたちとの関係、いままでお見せした姿とは違う姿で満足してもらえるかについてたくさん考えましたし、もっと良い姿をみせないといけないので…引き続き悩んでいます


RM:ジミンがうまく話してくれましたが、最大の話題はやはり僕たちのこれから、未来、そしてこのニューノーマル時代に僕たちの機能は何か。僕たちがなぜ存在するのか、何のために音楽をつくり何を出して…もちろんグラミーみたいないろんな成果も大事ですが、僕たちがBTSとしてどんな価値を実現してったら良いのか、何を追求すれば、僕たちがこの産業なりジャンルのなかでで意味のあるものを残せるかについての悩みが一番ありました。

 売れに売れまくった後で、メンバー間で一番考えたのが、こういうことだということが、私が彼らを信頼する理由です。そして、ずーっと悩んだ先のいまの時点の一つの答えがButterだということに、やっぱり深読みをしてしまうのです。


Q:また伝統的なヒップホップに挑戦する考えはないのか
どうして自分たちに人気があると考えているか

 

SG:実際にはMOTS:7にはヒップホップのトラックが何曲か入ってますし、アルバムのBEにもヒップホップトラックが入ってます。

伝統的なヒップホップ…そんな風にジャンルで区分して音楽をしていませんし、僕たちは何よりポップスを歌うポップスの歌手なので、一番流行しているものは何かを考えた後に、自分たちのしたいものと組み合わせて行くんです。なのでラップだけの曲は僕のミックステープで10曲いっぱいにしましたし、各自それぞれで制作しています。

世界で人気がなぜ多いのか、そんなには詳しく僕たち同士で考えたことはありませんが、とにかく僕たちは歌手なので、本業においてはとてもプライドがある分、すごく準備もしますし、とてもよくやっていると思っています。歌手がステージが上手でないのに人気があるというのは常識的には不可能だと思っていますので、1にも舞台、2にも舞台だと考えているところが僕たちの強みだと思います。


JIN:僕たちがなぜ好きなのかについて語っている映像やインタビューなどを探して見ることがあるんですが、私たち歳のときの話をしてくれてありがたい、私がこれについて辛くてどうすればいいか悩んでいるときに、僕たちを見て、この人たちはこう考えるんだ、こう解決するんだと、僕たちに共感してくれる方々が思ったよりも多いんですね。それで共感してくれて心を寄せてくれるんじゃないかと思ってます。

 この記者の質問はちょっと意味不明で。「伝統的なヒップホップ」って何さw。ちょっととまどったRMと引き受けたSUGAという絵も見られます。

まずはとにかくステージが良いということ。ARMYなら「ほんまそれな」と言ってもらえると思います。
アメリカでも韓国でも日本でも「何故彼らは人気なのか」という記事が良くでますが、それへのいらつきが感じられて良いですね。

 ↑アリアナ・グランデビヨンセにはそんな質問しないだろ?という記事。

 

 Q:BTSとして目指す価値について/聴く人のための音楽について

 RM:さっきジンさんが、なぜ人僕たちが気なのかという答えに、同時代性だったり、いま現在On goingしている部分について話してくれましたが、BTSがアルバムや音楽を企画して作る方法なんですが、まずは会社と僕たちで話をするんです。

いまどんな気持ちか、何の話をしたいか、どんな気分で最近考えている話題やどんな話をしているかという経過をたどるんです。それで、BTSがやりたいことは何か、表現したいことは何か、反対に人々が私たちに何を聞きたいのか、そういう悩みがいつもあります。
さっきお話になったヒップホップが強い初期の学校シリーズから花様年華シリーズ、Love Yourselfシリーズ、MOTS、Dynamite、BEまで、毎回そのときの企画と曲、特にタイトル曲がそのときに下した最善の答えだったと思うんです。いま思えば。


このニューノーマルの時代に僕たちが何を語るか責任をすごく感じるんですが、一年に23回あるそのアルバムや曲が、そのときなりの、僕たちなりの最善の答えで結果だと考えていただきたいです。


SG それから聴く人のための音楽という話ですが、僕は大邱で音楽を始めたとき、観客2人の前で公演をしたこともありますし、またソウルに着ていろいろ仕事しながら練習生もしながらなんとか音楽を続けてきましたが、聴いてくれる人がなく音楽をしたときに感じる傷や悩みに比べると、いまはあまりに多くの人たちに愛されているてありがたいので、そういう意味で、ファンのために、聞いてくれる人たちのために音楽をするのが当たり前だと昔から常に思っています。


誰のために音楽をするのかという問いの答えは常にファンなんです。ミュージシャンたちはそうあらねばならないと思っています。

 なぜ今回この音楽をやるのか、考えに考えた結果が「Butter」なんですね。

「とにかく楽しいサマーソング」に至るまでに、いろんなことを考えたってことなんでしょう。

そしてWeverse Magazineではこんな記事が出ました。

magazine.weverse.io

 このオウンドメディア、「アイドル」である本人たちが語れない部分を補強するために作ってるんじゃないかと見てるんですが、曰く

「Dynamite」と比べると「Butter」の歌詞が、歌い手であるBTSのメンバーたちとシンクロする部分が多い。今回の曲は、隅々にメンバーたちのキャラクターを散りばめて見せる…

ラップパートの歌詞では、BTSの今までの韓国での発表作のリファレンスが列をなして出てくる 

「不良ではなく真っ直ぐな性格の「グッド・ボーイ」のイメージ

…アイドル・グループBTSに向けられたアンチの感情を認めると同時に跳ね返す姿

…数多くのファン・ソングと軌を一にしており、彼らのディスコグラフィーの中では番外編的な英語のシングルを、既存の世界に取り込む。

「Dynamite」はBTSの歴代発表曲の中でも異例の存在

…今回の「Butter」の登場により、英語のシングルは全2曲となった。「Dynamite」という点一つで存在していた時間上に、点と点をつなぐ線ができ、2曲の関連性が脈絡を形成することになった

 今後彼らが英語曲を続ける意味づけ、アメリカ(グローバル)活動の位置づけのヒントがあるような気がします。