2016年にユンギが最初のミックステープ「Agust D」を発表したときのインタビューの訳です。マリクレールコリア、2016年9月号。
グラビアが素敵なのでぜひ上のリンクからご覧下さい。
パパゴ+α訳(ここから)↓↓↓↓
夢見るSUGA
生涯で最も息詰まる日々を送っているBTS。 その熱気の中心に立ったSUGAが、一人で完成した自分だけのサウンドで青春の話を伝える。
ビルボードワールドアルバムチャート1位、オリコンチャート席巻からヨーロッパから南米に続くワールドツアー、15万枚に達するアジアツアーチケット完売まで。
アイドルグループとして数多くの記録を更新し、信じられないほどの恍惚とした時間を迎えたBTSは、依然として自分たちの音楽を直接作り、自らの舞台を演出するアーティストたちだ。
最もBTSらしいトラックとパフォーマンスで、ありきたりでないアイドルの音楽世界を構築してきた7人の男たちの中に、アンダーグラウンドからメインストリームまで着々と疾走してきたミュージシャン・SUGAがいる。
思い切り走り回っては壁にぶつかり、再び立ち上がり迷いながら前進を繰り返す20代を過ごしているSUGAは、これだけ早く過ぎていく瞬間を少しも逃したくなかった。 そうして彼はすぐ飛んでいってしまう日常の記憶を、サウンドに刻み込み始めた。
BTSのSUGAという名前の代わりに「Agust D」という新しいミュージシャンの名前で世の中に出した彼の堂々たるミックステープには、ある青春の美しい時間が自由に溶け込んでいる。
ワールドツアーに続き、アジアツアーまで無事に終えたと聞きました。 ほぼ2年間、海外のあちこちを回ったので、忙しなかったでしょう。
本当に楽しいですよ。幼い頃から夢見ていた人生ですから。 ブラジルは時差が12時間もあります。 ちょうど地球の反対側で舞台に上がるなんてただ不思議です。 睡眠くらいは少なくても大丈夫です。
そんなに忙しい中、ミックステープまで出しましたね。
行ったり来たりしながら飛行機でも曲を書いて、海外公演が終わったらホテルの部屋で作業しました。 後半の作業はほぼ終えて、今日インタビューが終わったら また作業しに行きます。
どんな曲ですか?
BTSの音楽では聴けなかったスタイルのトラックが載っています。 特に歌詞の感じがかなり違いますね。 僕が思う青春についてもっとストレートに表現したんです。 自分自身についての内容も率直に表現しました。
10代後半から20代を過ぎて経験する現実、理想、葛藤、夢なんかを素材にするのが好きなんです。
普段そんなことについて深く考えているんですね。
僕が今生きている時間ですから。
同年代の友人や実兄が打ち明ける話を聞いてみると、はっきりした夢がないのが一番大きな悩みだそうです。 社会的な枠組みに合わせて生きてきたけど、大人になって実際に現実に向き合うと、思っていたことと全然違うから。
絶えず出てくる就職や入試の問題を聞いてもいろいろ考えます。
では、ミン·ユンギという青春はどんな20代を過ごしているのでしょうか?
うまく生きているかはもう少し経ってみないと分からないのですが、とても懸命に、ぎゅっと詰め込みながら生きているということは断言できます。
ミックステープは作曲、作詞からプロデュースまで一人で作業した作品です。 欲もちょっと出るだろうし、入れたいものも多かったでしょう?
一人で1から10までやっているうちに、欲がだんだん大きくなりました。 何でも適当にするのは許せない性格でもあります。 完成度を高めることに最大限集中しました。
特にトラックリストを作る時、 たくさん悩みました。 流れをどう組めば伝えたい話をもっとはっきりと盛り込むことができるかについてです。
正式なアルバムと同じくらい丁寧に作ったミックステープです。
しかし、正式なアルバムではなく、ミックステープという独特の形を選びました。
理由は単純です。 やりたいことを全部やってみようという趣旨で始めたんです。 ただ自分自身をありのままに表現してみようと言いながら。 思いつくままに、心の向くままに作った音楽を出してみたかったんです。
ジャンルも歌詞も自由に作業しました。
それだけ自由に作った一人だけの音楽は、BTSとして作業した音楽と大きく違いますか?
そうです。ミックステープで 僕の名前が「SUGA」じゃなくて 「Agust D」で出すように。
BTSとして活動する前も長い間音楽をしてきました。 デビュー前にもミックステープを出した経験がありますよね?
その時に出したのは、それこそ聞いていられないクオリティです(笑)。3年間防弾少年団として活動しながら考えが変わりました。
実はアイドルとしてデビューしてかなり萎縮していたんですよ。 「幼い頃からずっと音楽ばかりしてきた人間なのに、アイドルになったから、もう人は僕を違った目で見るだろうな?」と思いながら。
でも、全部無駄な考えだったんです。 どう行動するかによって何であって変わるものなのに、訳もなく真剣に悩んで重い意味を与えていたようです。 いつも厳格、生真面目、真剣モードでした(笑)。
当時は僕を閉じ込める枠だと思っていたことが、今では垣根のように感じられます。 心が少し楽になりました。 音楽に対するこだわりも少し和らいだし。 というか、前より視野がはるかに広くなった感じです。
一種の成長過程を経たわけですね。
はい、そうだと思います。 自信がかなりつきました。 BTSのメンバーみんなそうですね。 7人がそれぞれ考えたことを一つに集める方法を理解して、舞台に対する自信も高まりました。
音楽性、振り付け、パフォーマンス、舞台セットのようなそれぞれの要素も重要ですが、そのすべてが一つにまとまってこそ、ちゃんとした結果を出すことができると思います。 舞台だけは絶対に頑張らないといけません。 僕たちを見に公演会場に来るファンが期待する以上のものを見せたいんです。
曲を制作する時インスピレーションはどこで受けるのですか?
何でもメモしておくんです。 毎瞬間思い出すこと、ふと思う感情、頭に浮かぶ突拍子もない単語···, 全部書きます。 ぼんやり座って記録しておいたものを2~3年後ぐらいに探してみると、かなり良いアイデアが浮かびます。 他のミュージシャンの音楽も たくさん聞く方ですし。
最近はどんなミュージシャンの音楽を主に聴いていますか?
ルーペ・フィアスコ(Lupe Fiasco)が書いた歌詞が好きで、最近は米国ラッパーデザイナー(Desiigner)の新譜とラッパーYGの曲もたくさん聞きます。 国内アーティストの中にXXXというチームがありますが、歌がとてもいいです。
あ、ボーカルのスランさんはデモアルバムで 初めて接したんですが、ハマって 今回のミックステープでフィーチャリング作業も一緒にしました。
音楽もたくさん聞いて、考えや感情に集中するのが好きなだけに、一人でいる時間が大事でしょうね。
はい、そうです。僕にとって必ず必要な時間です。 作業室に一人で10時間ずつ座っている時もあります。 実は8時間くらいサボって作業は1時間くらいなんですが。(笑)
誰もいない部屋で落ち着いて考えを整理する時間が重要です。 そういった時間がないまま走りはじめると負荷がかかりすぎるみたいです。
そうやって一人座っていて書いた歌詞の中で一番好きなフレーズは?
トラック「TOMORROW」に入った「日が昇る前の夜明けが一番暗いから、遠い未来の君は今の君を忘れないで」。
こんな感じの歌詞が好きです。 慰めや成長に関する内容です。 気楽に共感できる音楽を作りたいです。
話をしてみると、全部音楽の話ですね。
他の関心事を話してみましょうか。 うーん、音楽機器集め? 指輪やネックレス、ブレスレットを買うこと? 大したことないですね。(笑)
BTSのSNSを見ると、普段の雰囲気がとても愉快ですけど、SUGAはちょっと静かな方みたいです。
僕も明るい方ではありますが、うるさいのがあまり好きじゃないんです。
でもメンバーたちのグループトークでは 大変なことになります。 僕たち本当に面白いです。 自分の変顔写真を撮ってアップして、お互いにブサイクな姿を盗撮してシェアします。 昨日はヤン·セヒョンさんが出てくる動画がアップされたんですけど、爆笑したんですよ。 「www」がすごく多いです。
各自作業して活動するので大変ではありますが、こうやって笑って騒いで、お互い応援もして元気に過ごしています。
悩んできた分、充実した20代を過ごしているようです。
叶えたいことがまだたくさん残っています。 もっと上手になりたいです。 音楽はこれからもずっと長くやります。 この底にぴったりしがみついているはずです。
20代には若い青春らしく、30代、40代と年を取れば、またその年齢に合った時間を一生懸命生きないといけませんよね。
editor 남 지원(ナム・ジウォン)