유 퀴즈 온 더 블럭 「ユークイズ オン・ザ・ブロック」にBTSが登場しました。
後半にユニットでのインタビューがあり、JINとSUGA二人のパートで、これまでの道のりについて率直な胸の内が明かされました。ツイッターで訳したものをまとめてみます。(Twitterのスレッドはこちらとこちら)
動画フルバージョン。訳は7分半あたりからです。
あまりに高いところに昇った恐怖
MC BTSは毎年の様に記録を立てていますが、その分プレッシャーもありますよね
SUGA ええ、それはあります。すごく大きいです。本人が望んでないものを手に入れたとき、それ以上にプレッシャーになることはありません。
このぐらいだったら僕は歌手人生が終わると思っていたんです。特にアイドルの寿命は長くありませんし。音楽番組で1位、単独コンサートぐらいしたら、僕の歌手人生は終わって、プロデューサー人生があるだろうといつも思ってたんです。
ところが、急にアメリカに行けと(笑)
【字幕】ゲームを全クリアしたと思ったのに、隠しステージが始まってしまった
SUGA ビルボードに行くなんて考えたこともなかったんですよ。アメリカの授賞式でステージをするのに、あまりに怖いんですよ。想像したことないから。誰にも聞けないし。誰に聞けばいいのか、先輩たちがいれば、その賞でどうしましたかとか心構えを聞けますが、そういうのがありませんから。ちょっと目の前が真っ暗な感じ。それまでたくさん公演をしてきましたが、あの日がいちばん緊張しました。手が震えて。
MC いつの公演ですか?
SUGA AMAで初めて僕たちがソロステージをした、DNAという曲です。
2017 AMAのパフォーマンス
ビハインド映像には、本番前に「なんでこんなに緊張するんだ?」というSUGAと、からかうメンバーたちの様子が残されています。
SUGA 普段ステージで緊張しないんですが、その日は本当にすごく緊張しました。これがどんな意味かをよく知っていたので。その日、ホテルに戻って泣きました。これは自分が望んだものじゃないと。
こんなにプレッシャーになることまで望まなかったと。そしてそれが始まりだと分かっていたので。(アメリカに)一度行って終わりということではないですから。
SUGA ある程度地面が見えないと。飛行機に乗っても地面が見えれば、ああ飛んでるんだなと思えるけど、雲の中では飛んでるのかどうかよく分からないじゃないですか。
光栄だしありがたいことなんけど、一方でこれで良いのかな?ここまで行くことを僕たちが本当に望んだんだろうか、と。そういう話をたくさんしました。
【字幕】空を飛ぶというより落ちていくような恐怖だった/しかし彼の予想通り、「BTSシンドローム」は始まりに過ぎなかった。
ここら辺の心情はSUGAのソロ曲 Interlude:Shadowで告白しています。
解散も考えた
このあまりに大きくなった自分たちの状況への恐怖は、他のメンバーたちも共有していました。
RM 巨大なアドバルーンを浮かべて一緒に乗ってるんだけど、ガスが抜けずずっと昇っていくんです。成層圏、熱圏まで昇って宇宙まで行く状況なので怖いですよ。アドバルーンに乗った時は自分が宇宙まで行くとは思ってなくて、大気圏にちょっと浮かんで軟着陸すると思っていたんです。
JIMIN その頃は怖いという話をよくしました。僕たちはすごい人ではないのに、何か業績がやたらとできると、プレッシャーになるし‥自分たちで見ると申し訳ないし。そんな気持ちがメンバーたちに生まれました。
メンバーたちが苦しんでいたのは、2017年から2018前半のことだと推察されます。
2018年末のMAMAで、JINの「解散も考えた」というスピーチがありました。
スピーチ訳)
JIN 今年の初めが思い浮かぶんですが、今年の初め僕たちがとても、気持ち的にとても辛かったんです。それで僕たち同士で話しながら、解散をしようかしまいかも悩みましたし。でもまた気持ちを入れ直して、こうやって良い成績を残せたことをとても良かったと思いますし、気持ちをまた引き締めてくれたメンバーたちがありがたいですし、いつも愛してくれるメンバーたちがありがたいし、愛してくれるARMYたちにありがとうと言いたいです。
(スピーチ訳ここまで)
MC(解散の話をされましたね)
JIN ああ、はい。あの話をして、メンバーからたくさん怒られました。当時僕たちはとても辛かったので、その時の記憶が思い出されたんです。それによく打ち勝って、今こうやっていてれてありがたいし良かったと思って(その話を)したんです。
解散の話をしていた頃SUGAが書いたという曲が Outro:Tear です。
今回のインタビュー、他メンバーに比べてJINの尺が非常に短いのですが、放送後、Weverseに本人が「あまりに憂鬱な話だと思って、カットしてもらったんです」とコメントしました。
この辛い時期の話だったんでしょうか。ARMYたちが必要以上に心配すると思ったのかもしれません。
「墜落」と「着陸」が意味するもの
この頃の話については、2018年6月の「バンタン会食」でもしていました。
この間にメンバー同士で旅行したり、SUGAからの「サランハンダ(愛してる)」メールがあったりしたんですね。
そしてこの時のトークで、「墜落と着陸」の話も出てきます。
関連するところの抜粋訳)
SUGA 僕はBBMAの時はそうでもなかったけど、AMAが終わって、その日シャワーしながら泣いたんだよ。やった!っていうんじゃなくて、怖くて。
RM 僕はあそこまでいくと、正直いって少し虚しくなった感じがしました。あの時も話したけど、僕たちがなぜこの仕事をしているかについて、話したじゃないですか。(中略)誰もできなかったことをできるチケットをもらったと思いたい。ドアを開けたんだと。
JIMIN 僕たち旅行行く前に電話でそんな話したじゃないですか。却ってAMAに行ってきて僕たちが過渡期を‥あまり大きいものを急に得て辛い時期があったじゃないですか。そんな過渡期を経験して僕たちが改めて考える時期が早まったんじゃないかと。むしろそれで良かったんですよ。
SUGA 僕も、成績とかもちろん大事だけど、この1、2月忙しくて色々考えてる時に「なぜこれを始めたんだっけ?」というところまで。次のアルバムはうまく行かないといけないこれもうまくやらなきゃ、そう考え始めると際限なく遠回りしてしまう。今回をきっかけに考えがすごく整理された。
SUGA 僕はいつもこれが不安だったんだ。今こうやって成功してるけど、これを失ったらどうしようっていう‥(中略)でも最近文章を書いたんだけど、「墜落は怖いけど、着陸は怖くない」って。なんのことだろうと思うだろうけど、最近考えてるのはそういうこと。
(抜粋訳ここまで)
個人的に、この例えがわかるようなわからないような感じだったんですが、(みんなほろ酔いだし)今回SUGA 自身がその意味と、心境の変化を語ってくれました。
SUGA あまりにプレッシャーなんですよ。まるで‥‥僕たちはただ自分たちの仕事を一生懸命やっただけなのに、何か、国に貢献したとかそんな風に言ってくださるので。だからあまりの負担だったんです。ただ自分たちができることを続けてきてそうなったのに、それで、怖かったんです。
MC 会社にもその話を?
SUGA はい、それで本気で少し休むか、あるいはちょっと止まってみないといけないんじゃないか。そういうことを会社に話したんです。2018年ごろに。
JIN そう、それでひと月休暇をもらいました。
SUGA デビューしてほぼ初めて。
【字幕】2019年10月、デビュー以来初の長期休暇
SUGA(休暇で)そのおかげでリフレッシュもできたし、ひと月もするとまたステージもしたくなるんですよね。その貴重さも分かるし。
SUGA(ビルボード)1位の時もたくさん泣きました。この時は嬉しくて泣きました。だからこの頃からそのまま楽しめるようになったみたいです。受け入れて楽しめるようになりました。
この二人の前に行われたインタビューで、J-hopeが「終わり」について「今の悩み」として話していました。
MC 最近の悩みというと?
J-hope 実際永遠なものはないじゃないですか。永遠なものはないから、昔SUGAヒョンが言ってたことなんですが、「墜落よりは安全に着陸しながら終わりを迎えたい」とそんな話をしたことがあるんですが、そういう言葉も胸に響きますし‥
MC そうですよ。私も同じです。(中略)この仕事いつまでできるかな。そしてできるといって、続けてもいいかなと。そしてそんな話を誰かにしたら「なんだよ、お前は幸せじゃないか」こう言われてしまうんです。
J-hope そうです、本当にそうなんです。
MC さっきも話したんですが、「墜落は怖いが着陸は怖くない」という
JIN 名言だね
SUGA いわゆる全盛期が過ぎて、本人がかつてできていた規模で公演が出来なくなって…こういうのをたくさん見ましたので、それで人々から非難されてバカにされながら続けるよりは、やめられる時に止める方がよっぽど良いだろうな、という考えを若い頃からしてたんです。
【字幕】その墜落を避けるのが正しいのではと悩んだ過去
SUGA (今は)最後まで降りてくるその瞬間まで、そのままずっとステージに立っていたいです。それが、うまく降りることだなと。かつては、元々5万人規模でやってたのにそれが1万人になり、5千人になり、2千人になり…そうなったら僕たちが耐えられるか、悲しくないだろうかと思ってたんですが、それが残ってくれている方達のための、僕たちの着陸なんじゃないかと。
【字幕】 一人での墜落ではなく、みんなと共に着陸するなら最後も怖くない
私の感想はこちら。
「墜落」が怖くて、全盛期に華々しくキャリアを終えることがかっこいいのではと思ってたユンギが、少なくなってもファンがいる間はステージに立ち続けて、「着陸」したいと考えが変わったの、本当にファンを信頼できたんだなと思って胸がいっぱいになる。
— honeysoju🍊🐱 (@honeysuga7) 2021年3月24日
「長く音楽をやっていきたい」最近SUGAがよく口にする言葉ですよね。おかげで私も生まれて初めて「長生きしたい」と切実に思う様になりました(笑)
おまけ:予言ではなく予測
最後に予言について。
MC ユンギさんのあだ名がミンストラダムスだとか
SUGA でも僕が話したのは全部できそうな事でした。全部確率が見えて、比べながら…ものすごい予言をしたとかそういうものではないです。出来そうだったんです。
MC ではこれからの、確率的に見てできそうなことは?
SUGA 今回のグラミーは、僕たちが受賞出来なかったんですが、それでも、すぐ来年、再来年じゃなくても、これから引き続き僕たちは長くやっていきたいんですが、そのうちにはグラミーももらいたいですね。
難しいことだとは分かっていますが。
地に足ついたミンストラダムス。きっとグラミーも取ってくれるでしょう!
●他メンバーも含めたフルインタビューの再生リスト(3本)
BTS X 유 퀴즈 온 더 블럭] EP.99 최고 시청률 갱신한 역대급 자기님✨ - YouTube
他のインタビューも良かったです。
●番組前半のお楽しみシーン含めたクリップ集
방탄소년단 X 유 퀴즈 온 더 블럭 - YouTube
本人たちの前で踊るという大役を果たしたアミも登場。メンバーたちも楽しそう。